キスおねだり可愛い選手権 5【TRIGGER編】


「てことで!再び全員集合!みんなお疲れ!」
「こういうの、外ではやんねえのか?室内ばっかりじゃ味気ないだろ」
「そうだね。ロケーションが様々な方が、見ているファンの方もときめいてくれるかも」
「確かに毎回室内で、マンネリ感はあるよな。大和さんの回のベッドすごかったけどw」
「あれほんとなんのいじめだったの?」
「ファンシーなベッドの回だよな。見たぜ」
「んふっww八乙女の口からファンシーってでてくんの面白いなww八乙女もやる?ファンシーベッドでオネダリww」
「いいぜ。和泉兄みたいにかわいいからかっこいいまでこなせる懐、俺も欲しいと思ってたんだ」
「ちょ、やめろよ褒めんのとか……」
「企画外のところで人の兄を口説かないでください。兄さん、結果はどうなりましたか?」
「ああ、ごめんごめん……さて!6回のおねだりを経て、キスの獲得量はなんと引き分け!」
「まあ妥当ってとこかね、お兄さん疲れたわ」
「番組の尺を考えてもちょうどいい展開です。最後の勝負と行きましょう」
「頂上決戦は、今まで誰ともキスしてない一織に、失敗した全員で挑戦。どっちのグループにときめいたかを一織に決めてもらいます!」
「そんなの、アイドリッシュセブンの勝ちじゃねえか」
「わかんねえだろ。オレの弟は公正だぜ」
「ファンの方にどちらのキスが喜ばれるか、分析的に判断させていただきます」
「九条氏、タマキ、八乙女氏、リク。四人の男性とキス……イオリ、可哀想です……ここなマジカルステッキ貸しますか?」
「結構です」
「意外と便利だぜ。もしキスされて嫌だったらこれでぶっ叩けばいいし!」
「兄さんがおっしゃるなら……」
「ノー!物理は魔法ではありません!イオリ、最近ツッコミ待ちを覚えましたね!?」
「ほら、茶番はそこまでな。向こうさんはもう準備OKみたいよ。リク、タマ、行けるか?」
「……うす。いおりん、ドキドキさせてやる」
「オレも!八乙女さんとキスするのは緊張しちゃったけど、一織なら安心かも」
「どういうことですか。仕方の無い人たちですね、ほら、始めますよ。ファンの皆さんをときめかせて見せてください」
「はーい!」
「ふふん、任せろ」
「キスされる側のイチがエスコートってどうなの」
「うちらしいよな……よし、じゃあ準備整ったところで、順番通り九条から、渾身の口説き文句とキスをどうぞ!」


「いつもお疲れ様。キミの頑張る姿、ボクは好きだよ」
チュッ


「気持ちいーこと、教えてやるよ。いい?」
チュッ


「オレじゃだめかな?目、閉じて。いくよ!」
ガチッ
「なんでキスしようとしてデコぶつけんだよ!七瀬、逆に器用だな」
「加減の出来ない人ですね……」
「七瀬さんらしいですね。ボクは可愛らしいと思いますよ」
「りっくん、てんてんよゆーだぞ、こっちも見せてやろ」
「うん!……えっと、一織……おでこ押さえてるの、かわいいね?」
チュッ


「俺にしとけよ。他の男とは味わえない世界を見せてやるぜ」
チュッ


「七瀬さん!?ファンの方をときめかせる口説き文句と言われて、なんで私が額を押さえる姿の話になるんです!」
「あっ、そっか!咄嗟にそれしか出なくて……」
「ボクも和泉一織さんは可愛らしかったと思います」
「だよね!ほら、九条さんもこう言ってる!」
「ああもう!センター同士仲良くしててください!」
「はは、イチが振り回されてる。タマもなかなか大人っぽかったな」
「は?さっきコソコソ話してきたのヤマさんじゃん」
「あっバカ、正直なんだからこの子……」
「二階堂、そんなことしてたのかよ」
「放任主義だって聞いてたけど、意外と過保護なんだね、二階堂大和」
「……まあ罰ゲームが掛かってるんで……」
「さて、一織、整ったか?それじゃあ発表してください。勝敗はー!?」
「……TRIGGERで」
「よっしゃあ!」
「……嬉しいです。ありがとう、和泉一織」
「やったね、ありがとう、楽、天!」
「こっちにはリクがいたのにな。九条にはかなわなかったかー」
「はい!」
「て、なんで陸が返事すんだよ。つーか悔しいー、一織、なんでTRIGGERなの?あ、口拭いてからでいいから……」
「はい。アイドリッシュセブンはフレッシュさ、TRIGGERは危うい妖艶さがそれぞれのウリだと思います。メンバーが九条さん、八乙女さん、四葉さん、七瀬さんだったために、アイドリッシュセブンサイドの稚拙さが際立ってしまい、キスと言うよりお菓子でもねだられているような気分でした。ああした自分本位な強引さは中高生にはウケるでしょうが、サブスクという配信方式の性質上、この番組の視聴層はどちらかというと社会人の方が多いでしょうから、より大人びたTRIGGERに軍配が上がりました」
「えーっと、ど、どういうこと?」
「リクとタマはお子様だってこと」
「なんだと?!オレ一織より年上なんだからな!」
「分かっていますよ。その年上ぶりが感じ取れなかったという話です。九条さんの振る舞いを参考になさってくださいね」
「う……」
「そう、和泉一織は七瀬さんよりボクが好みなんだ。だめじゃない、そんな浮気症じゃ」
「あなた話聞いてましたか?!」
「ミツキ、罰ゲーム、ワタシ達全員なのですか?」
「まあ、そうなっちまうなー。えーと、罰ゲームの内容は……はい!『相手チームの番宣中、ずっと組体操で変顔』!www」
「変顔要るんですか?!」
「オレと大和さんはいいとして、美形で売ってるTRIGGERが負けてたら悲惨だったな……ラビットフリックス、容赦ないぜ……変な汗出てきた」
「ミツキ、1つ問題が。ワタシの顔はどんな表情でも美しいです、変顔、できません」
「変顔ってのはこうやるんだよ!自分で出来ねぇならオレがナギの鼻に指突っ込んでやる!」
「あ、IDOLiSH7、結構厳しいんだな……。和泉弟は意外と落ち着いてるじゃねえか」
「数多のバラエティの洗礼を受けてきましたから。変顔程度では動じませんよ。番宣、何秒間あるんです?」
「ボクらの番宣……そうだね、1分かな」
「1分……」
「楽や龍が、キミたちの変顔に笑ってしまわなければ、ね。準備が良ければ、始めようか」
「あー待って!壮五が変顔知らねえみたいだから環が教えてる!」
「なるほど、相手の意表を突く表情、平常時との落差が鍵になるんだ。ロックンロールに近いものがある……分かったよ、ありがとう環くん」
「何か違うもん勉強してねえか?」
「組体操は……ナギ、大和さん、環で、その上にオレ、一織、壮五……陸が頂上、……よっしゃ、準備バッチリだぜ」
「これ、キツ……から、早く……」
「頑張れよおっさん!それじゃあ参りましょう、TRIGGER、featuring変顔ッシュセブンで、番宣、どうぞー!」


「ボクたちTRIGGERが出演する舞台、クレセントウルフ。その原典である舞台・三日月狼の時代考証を、ボクらの出演舞台の舞台裏のドキュメンタリーを交えて放送する番組が、来月3日から3日間、全3回で地上波放送されます」
「二階堂、顔……ああ、悪い。劇作家・演出家との対談や、衣装のディティールの取材には、俺たちも学ぶところが多かった。きっと、これまで気づかず見過ごしていた三日月狼の面白さに気づけるはずだ」
「もちろん、俺っ……、たち、TRIGGERの新しい……一面も、みんなにも見届けてもらいたいな。これからも俺たちは3人で、前に進んでいくよ。どうか着いてきてね!」
「時間差でこの配信を見てくれている子には、懐かしい話題になるかもしれないね。その頃には、ボクらはみんなの笑顔に会えていると思う。ボクらを信じて、また、会いに来て。みんな、愛してるよ」


「終了!陸ー!降りろー!」
「し、死ぬかと思った……、変顔息できねえし」
「そーちゃん、重かった」
「ミツキも重かったです」
「イチが一番重かったでしょ……絶対配置間違ってるって……」
「アイドルが重いとか言わないでください。二階堂さんの震えが激しくて、いつ七瀬さんが足を滑らせるか気が気じゃなかったです」
「変顔、すごかったぜ。和泉兄と二階堂の本気が」
「環くんもすごかったね、ナギくんも意外と、顔中はっちゃけた感じで?綺麗な顔で変顔するから、面白くて笑っちゃったよ」
「和泉一織と七瀬さんは、頬を膨らまして、可愛らしかったね。それにしても、逢坂壮五は、何?あの、舌を出して眉を寄せた顔……」
「好きなアーティストのTシャツに印刷されていた、ロックな表情を目指してみたんですけど。あんまり僕じゃ表現出来なかったかも……お恥ずかしいです」
「恥ずかしいの、そこなんだ」
「そーちゃんの好きなCDとかの顔、もっとやべーのあんよ。こんなん」
「わっ」
「四葉さん、ゲストを驚かせないで」
「ある意味、四葉環には勝てないな……楽も龍もボクも」
「なんだよ、てんてん、ならキスしろよな。変顔もっとする?」
「アイドルなんですから変顔はもう少し躊躇ってくださいよ。出し惜しみしてこその罰ゲームでしょ」
「ああ、一織が身も蓋もないこと言い出しちまった……えーと、この番組はラストに勝者から敗者へ一言言っていつもシメてんだけど……んー、今回は十さんかな!負けたオレたちに一言ください!」
「ええっ!?えーと、俺はみんなが負けだなんて思ってないよ。みんなの魅力をもっと知っちゃった。次からの勝負も頑張って!」
「ありがとうございます!ほらおまえら、せーの!」
「ありがとうございます!」
「わ!みんなで頭下げないで……楽と天も見てないで、みんな顔上げてよ」
「じゃあ、十さんからのありがたい言葉も貰ったところで、今回はこのへんでお別れです!キスおねだり可愛い選手権……特別編!チキチキ、キスおねだり可愛いバトル、TRIGGERバーサスIDOLiSH7、小悪魔アイドル決定戦!可愛かったかはさておき、勝者、小悪魔アイドルは、TRIGGERのみなさんでした!ありがとうございました〜!」
「ボクらも楽しませてもらった。ありがとう」
「また呼べよな!」
「これからも楽しみにしてるね!」
「よっ、小悪魔アイドル十さん!次回も配信をお楽しみに!」
「みんなバイバイ!オレたちも、みんなのこと、大好きだよ!」


次回作はこちら!

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