キスおねだり可愛い選手権 7【Re:vale編】
《キッチン》
「わっ、甘い匂い!三月、何してるの?」
「百さん。長丁場になりそうなんで、差し入れにパンケーキ焼いてます。まだ朝飯食ってない奴らもいるんで、つまみながらと思って。腹へってます?」
「いい匂い嗅いだら空いてきちゃったかも。味見していい?」
「いいですよ。あーんしてください」
「あーん……おいしい!これ、苺ジャムとクリーム?」
「クロテッドクリームっていう、スコーンとかにつけるやつです。バターとクリームチーズの仲間みたいなイメージかな?」
「あれかー!すっごいおいしい!もう一口食べていい?」
「もちろんです!こっちも美味しいと思うんで、違う味ですけど」
「食べる食べる!あーん……わ、おかず系だ!」
「当たりです!ケークサレもどきみたいなかんじで、スモークサーモンとほうれん草と、チーズ入れてみました」
「すっごい美味しいよ!」
「あはは、ありがとうございます!……てとこで、キス、そろそろねだっていいですか?」
「いつ来るのかなと思ってた。ちなみに壮五はもうクリアしたらしいよ!」
「え!?あいつ、無事かよ!?」
「ユキに3回キスされてノックアウト寸前だったみたい。三月にも、パンケーキのお礼に3回してあげてもいいよ!」
「や、そこは勝負なんで!……味見の最後の一口は、オレの唇から取ってください。オレの自信作、百さんに食べて欲しいです」
「……なんでオレに食べて欲しいの?」
「だって、百さん、嘘つかないじゃないですか。絶対元気出る褒め方してくれるけど、千さんの料理で舌は肥えてるから、信頼できるんです。オレの料理がどこまで通用するか、知りたいんです」
「三月は勉強家だね。いいよ、味見、してあげる」
「お願いします!」
チュッ
「……これ、普通のパンケーキ?」
「はい。いつも一織に作ってやってた、実家の味です」
「すっごくおいしい!あったかい、三月って感じの味がする!きっとみんな、いい匂いにつられてリビングに来ると思うから、ユキが来たらユキにも食べさせてあげて」
「野菜と豆腐のヘルシーな蒸しパンも作ってあるんで、ぜひ!」
「三月ってば、抜かりないね!そういうとこ、本当に好きだよ!」
チュッ
「あはは!2回もいいんですか?」
「三月はオレの可愛い後輩だもん!がんばってね!」
「はい!」
「お腹空いたー……あっ百さん!キスしてください!」
「え、陸、なんで猫耳つけてんだ?」
「千さんにもらったんだ!三月、つける?」
「オレはいいや……なるほどな、それで一織がこんなに疲れて……一織、パンケーキたくさん焼いたから、食ってけよ」
「……はい」
「ねえねえ、一織はオレにキスねだらないの?」
「う……百さん、キスしてください」
「恥ずかしがる一織可愛い!一織、また三月と2人でうち泊まりに来ない?怪獣のパジャマ着てよ!」
「着ませんし行きません」
「えっ、一織行こうよ!オレも行きたいです!」
「陸はパジャマ着てくれるよね」
「着ます!」
「かわいい!二人ともチューしちゃう。顔近づけて!」
「え?二人同時にキスする気ですか?」
「せっかく二人でねだってくれたんだから!ほらほっぺくっつけて!唇近づけて!」
「ちょっ、やめてくださ、七瀬さん近い……!」
「近づかなきゃキスしてもらえないだろ!ほら一織!逃げるなよ!」
「抱きつかないで!」
「順調にうちの弟が翻弄されてる……さすが百さん、と陸」
「兄さん!助け……」
「じゃあ行くよー!」
チューーッ!
「な、長かった……」
「百ちゃんの唇、柔らかかったでしょ?」
「一織の口もちょっと当たっちゃったな」
「忘れてください……」
「陸はもうクリアだよね!大和の部屋に行く前に、三月のパンケーキ食べておきなよ!」
「そうします!」
「私もいただきます……」
「それじゃみんな、またねー!」
一織 1pt(挑戦権残り1回)
三月 2pt(挑戦権残り1回)
陸 3pt(クリア)